HCVその1(1991〜1992年)
HIV陽性が分かったきっかけのHCV(C型肝炎)の罹患について書きたいと思います。
バイク横転事故(1991)
遡ること1991年、私がまだ17歳のピチピチだった頃に、バイクで事故を起こして救急車で搬送→入院、この時は骨折と出血が酷かったらしいので輸血により完治。退院してからは有り余る体力で復活。退院後は盗んだバイクで〜夜露死苦でハイティーンらしい生活を送っておりました。
ここでの輸血がHCV/HIVの原因・・・つまり薬害エイズとの関連性を疑った時期も有るのですが、HIVは2008年まで陰性だったのと、当時の病院にも医療記録が残っていないので、その可能性は除外(考えない様に)しています。
HCV罹患(1992)
退院後1年程度、酒がうまくない、身体がダルい、微熱が続くという謎の症状が続いてたのですがヤンチャだったので気にすることなく数ヶ月過ごしていたら、中島みゆきの「わかれうた」の様に、道に倒れて救急車で搬送されました。診断はHCV(C型肝炎)による急性肝炎で、そのまま1ヶ月入院となりベッド上で絶対安静というものでした。HCVの遺伝子型(GenoType)は1b、高ウィルス量でした。
HCVとはC型肝炎ウイルスで、HCVに感染し発症するウイルス性肝炎のこと。主な症状としては肝障害(AST・ALT高値)、黄疸(T-Bil高値)で、慢性化すると約60%が肝硬変へと進展し、肝硬変後は年間7〜8%が肝細胞癌を発症するHIVと似たウィルス性の疾患です。感染経路は血液によるものとMSM(疫学における「男性間での性的接触がある人」)の場合は性交渉により感染するものとされています。(※この頃はピチピチのノンケでした)
肝生検
検査をする以外は、ほぼ寝たきり入院生活を送っていたら、主治医のDr.が「たつ!肝生検しよっ!」と東京ラブストーリーばりに言ってきて、ほぼ無理やり強制で検査させられました。この時、充分なコンセンサス(インフォームドコンセント)が取れてない上に、検査実施も下手くそで「針が通らないから動かないでっ!」と高圧的に怒って来たのを覚えいます。この辺りから私の医療従事者不信が暫く続きます。
肝生検(Biopsy)とは、肝臓に針を刺して組織採取し、病理学的検査のことです。まず超音波スキャンで確認しながら皮膚から肝臓の表面まで麻酔に消毒と麻酔をし、穿刺部の皮膚を小さく切開した後、太い針を肝臓までぶっ刺して組織を採取するというもの。
インターフェロン(IFN)治療
2014年からハーボニーって経口薬のみで治療可能なHCVですが、1991年当時は、インターフェロン(IFN)が出たばかりで、IFN単体投与で治療を目指すものでした。1年間毎日筋肉注射するエグい副作用が伴う、残酷な治療だったと記憶してます。
IFN投与開始して暫くは、ほぼ100%の人で副作用が出ます。主な症状は発熱と全身倦怠感。後はおまけで頭痛、筋肉痛、食欲不振となります。ただし投与を継続することにより軽快します。また初期の発熱や頭痛は解熱鎮痛剤には坐薬や内服薬を使うことにより無理やり抑えることが可能です。
SVR失敗
1年もの筋肉注射と副作用に耐えた治療結果はSVR失敗でした。つまり「治療失敗しちゃったテヘペロ☆彡」でした。この時若かったのもあり「このやぶ医者ぶっ殺すぞ!もう医者の言うことなんて信じられっかボケ!」と医療従事者不信が加速していきました(※ちなみに母親はER勤務の看護師)
SVRとは(Sustained Virological Response)の略で、持続性ウイルス学的著効のこと。HCVの場合は「IFN治療終了後6ヶ月間、最も高感度の検出系を用いて血中HCV-RNAが検出されない場合に、IFNの治療効果がSVRであったと判定します」
SVR失敗の原因
NCGM国立国際医療センターの肝炎情報センターのサイトに書いてありますが、遺伝子型(GenoType)は1b、高ウィルス量は、IFN単体治療効果が最も期待できないので治療成功率は10%でした。私の行ってた病院は当時はよく分からん薬を「やった!モルモット来たから新薬試しちゃえ!」的な発想だったんでしょう。この頃の大事な思春期の思い出を返して欲しいです(笑)
SVRとは(Sustained Virological Response)の略で、持続性ウイルス学的著効のこと。HCVの場合は「IFN治療終了後6ヶ月間、最も高感度の検出系を用いて血中HCV-RNAが検出されない場合に、IFNの治療効果がSVRであったと判定します」
ウイルス遺伝子型 | 1型 | 効きにくい |
2型 | 効きやすい | |
ウイルス量 | 高ウイルス量 | 効きにくい |
低ウイルス量 | 効きやすい |
このEntryをHIV告知前の日付2012-10-01とします。
その2(セカンドエピソード )に続く